欧米とは対照的に日本の女性はあまりデリケートゾーンの脱毛に積極的でない傾向がありましたが、最近ではVIO脱毛に興味を抱く女性が増えつつあり、VIO脱毛をする女性も増えています。

しかし、デリケートゾーンの脱毛に興味があり、知りたいことがあっても、それを気軽に話題にするのはなかなかむずかしいかもしれません。

この記事では、VIO脱毛を考えている人ならだれもが知りたいと思われる基本的なことVIO脱毛のメリットとデメリット、脱毛完了までに要する回数や期間、料金、またVIO脱毛に伴うとされる痛みについて、さらにたVIO脱毛の施術を受けるときの注意点ややっておくべきことについてお伝えします。

VIO脱毛とは?

「VIO脱毛」とは、デリケートゾーンにおける脱毛のことを言い、

「V」はショーツの両サイドや上に囲まれたいわゆるビキニライン(Vライン)、

「I」は左右の太ももの付け根が女性器をはさむIライン、

「O」は肛門周辺(「ヒップ奥」という言い方をすることもあります)のOラインを表しています。

「VIO脱毛」のことを「ハイジニーナ脱毛」と言うところもあるようですが、厳密には両者は違います。

ハイジニーナ脱毛は、Vライン、Iライン、Oラインのすべてにおいてアンダーヘアをなくし無毛状態にすることを言い、VIO脱毛は、アンダーヘアの一部を形を整える程度に残す脱毛を言い、必ずしも無毛にすることを言うわけではありません。

厳密な意味で両者は違うものの、実際の脱毛の施術を受ける現場では、VIO脱毛のコースで、すべての毛を処理してもらうことは可能ですし、ハイジニーナのコースで一部の毛を残す希望を伝えることも可能です。

VIOに関しては、ほとんど手を加えない人がいる一方で、完全に脱毛してツルツルにする人まで、他の部位に比べてもっとも個人差があらわれるところだといってもいいでしょう。

VIO脱毛するメリットは?

脱毛は女性にとって身だしなみの一つだといえますが、VIO脱毛には美容面を含め、以下のようなメリットがあります。

デリケートゾーンを清潔に保てる

デリケートゾーンは体のなかでも毛が集中している場所のため汗がたまりやすく、おりものや生理中の経血がムダ毛に付着するとニオイやかゆみの原因となったりますが、脱毛をすることですっきりし、通気性もよくなり、汗や汚れを拭き取りやすくして、ムレやかゆみ、ニオイを防ぎ、清潔を保ちやすくします。

VIOのムダ毛を気にせずにすむ

毛が多いことや濃いことにコンプレックスを感じている場合、プールや銭湯、温泉といった場所で、人前で着替えることも人の目が気になったりするものですがムダ毛の処理をすることで気にせずに済むようになります。

また、ムダ毛をなくす(あるいは少なくする)ことで、水着などをきたときに、剃り残したムダ毛がはみ出すなどという心配もなくなります。

ムダ毛の自己処理のわずらわしさから解放される

デリケートゾーンは構造的にも複雑で、皮膚も薄く敏感なため、炎症や色素沈着といった肌トラブルを招きやすく、自己処理をするのはむずかしい場所です。

VIO脱毛することで、ムダ毛の自己処理から解放されるだけでなく、自己処理で肌へ与えていた負担(ダメージ)もなくすことができます。

また、脱毛によって自己処理という肌にダメージを与える行為がなくなることで、肌が回復する機会を得、肌のシミや黒ずみが改善するケースもあります。

ファッションの選択肢が増える

ムダ毛がなくなることで、露出度の高い水着や、デザイン性の高い下着など、これまで以上にいろいろ選べるようになり、ファッションを楽しめます。

VIO脱毛するデメリットは?

VIO脱毛にはどんなデメリットがあるのか、VIO脱毛を考えている人の誰もが脱毛の前に知りたいことだと思います。

VIO脱毛のデメリットには、主に以下のようなものがあります。

人によっては施術の痛みを我慢しなければならない

皮膚が薄く敏感なデリケートゾーンは他の部位に比べて痛みを感じやすい場所です。

また、脱毛クリニックで使われるレーザーも、脱毛サロンで使われるフラッシュ式も、どちらも黒い色素(毛根に含まれるメラニン色素)に反応する性質を利用しているため、濃く太い毛の生えたデリケートゾーンの脱毛では痛みを伴いやすくなります。

脱毛マシンの照射する出力が大きい脱毛クリニックはサロンよりも痛みを感じやすいと言えます。

ただ、毛の太さや濃さ、多さに個人差があるように、痛みの感じ方にも個人差があり、我慢できないほど痛いと感じる人がいる一方で、ほとんど痛みを感じない人もいます。

最初は痛みを感じたとしても、その痛みがずっと続くわけではなく、脱毛が進み、毛が薄くなっていくことで痛みも軽減しますので安心して下さい。

施術前のシェービングが大変

シェービングをしてくれるところもありますが、料金がかかったり、自分で処理して臨まないといけない場合もあり、他の部位に比べて見えづらく、肌が平らでないデリケートなIラインやOラインを、床に鏡を置いて、かなり窮屈な姿勢で見ながら処理するのは大変です。

実際、施術前の自己処理でチクチク感が強まったり、痛みやかゆみといった肌トラブルを起こしてしまうこともあります。

Oラインに関しては無料でシェービングをしてくれるところも多く、自己処理が不安という人は、サロンやクリニックを選ぶ際に、シェービングのサービス内容についてもチェックしておくことをお勧めします。

恥ずかしい思いをする

普段は他人に見せない(隠している)場所を、脱毛のためとはいえ人に見られるのは抵抗があるかもしれません。

また、VIOの脱毛が初めてのときは、いったいどんなふうにするのかといろいろ想像して不安になる人もいることと思います。

VIOの脱毛は、少なからず誰もが恥ずかしさや不安を感じるものです。

VIO脱毛を体験した人の話やクチコミを読むと、回数を重ねることで、ある程度の「慣れ」を手にするようです。

施術をするスタッフの人はVIOを見ているようでいて、実際には毛に意識を向けていますし、日に何人もの人を施術して見ているので、施術を受けている側が思うほど意識はしていないものです。

施術は、施術用のガウンとショーツを着て行われ、ショーツをずらしながら照射するため、下半身を完全にさらけ出したまま施術が行われるというようなことはないので安心してください。

経済的にも時間的にも負担がある

VIOにかぎらず脱毛は時間とお金がかかります。

特にVIOは生理中は施術を受けられないので、周期が乱れがちだと、予約の取り直しや毛周期との兼ね合い等で時間がかかることが予想されます。

サロンによっては急な生理による予約のキャンセルでも、キャンセル料あるいは施術一回分の消化というペナルティのあるところもあるので注意して下さい。

後で後悔するかも

一たび脱毛してしまうと元に戻すことはできないので、脱毛の前にどれだけ残すか(どんな形にするか)をよく考えて臨まないと後で後悔するということもあり得ます。

たとえば若いときにハイジニーナのように全くの無毛にして、年をとってから後悔するというケースがあります。

また、パートナーの希望もあってVIO脱毛したものの、そのパートナーとずっと付き合いが続くとは限りません。

アンダーヘアがどのような状態であることがもっとも好ましいかについては人によって意見の分かれるところで、あまり人に見られるところではないものの、それでも恋人や配偶者、家族との温泉旅行、プールや銭湯での脱衣所、病院の検診などで見られてしまうことはあります。

VIO脱毛に関してはどこまで脱毛するかを、今だけでなく、年齢を重ねたときのことも考慮に入れて決めることが勧められます。

VIO脱毛をお店でする場合の時間と回数と金額は?

VIO脱毛の施術の基本的な流れは「V」から始まり、次に「I」、最後に「O」となるのが一般的です。

施術時の姿勢は、「V」と「I」が仰向け、「O」はうつ伏せか横向きになります。

施術時間はだいたい30分くらいです。

脱毛サロンのVIO脱毛の回数と料金の相場はだいたい6回で6万円、脱毛クリニックだと5回で8~9万となります。

全身脱毛のコースなかにVIO脱毛も含まれている場合は、VIO脱毛だけを受けるよりも安くなる傾向にあるので、他の部位の脱毛も考えているなら全身コースで受けることがお勧めです。

脱毛サロンでは一般的にVIO脱毛の回数を5~6回としていますが、5~6回では脱毛の効果を感じる程度にムダ毛が減る程度で、完全に無毛状態にする場合には12~18回、ある程度毛を残すか薄い状態にする場合でも10回前後の回数を必要とすることがほとんどです。

脱毛は毛周期にあわせて施術が行われるため、二ヶ月に一度施術を受けた場合、脱毛が完了するまでに要する期間は12回で2年、18回で3年くらいになります。

一方、脱毛クリニックでは脱毛サロンに比べて照射する脱毛機器の出力も大きいため、回数や期間もサロンよりは短くなりますが、完全な無毛状態には8~10回(約一年半)、ある程度毛を残す場合は6回前後(約一年)を要します。

脱毛は施術に使われる脱毛機器の出力の大きさによって効果(必要となる回数)にも違いが出ますが、肌の状態によっては施術の回数が増え、脱毛期間も長引くことがあります。

たとえば色素沈着が起きている場合、レーザーであれ光であれ黒い色素に反応するため、反応が分散してしまい効果も薄れる分、そうでない場合に比べて回数も多くなってしまいます。

脱毛は医療系のほうがサロン系よりも回数も期間も短くてすみますが、サロン系のなかでも毛周期を気にせずに施術できる「SHR脱毛」を使っているところなら、最短で二週間に一度施術をうけることができるため、通常なら12回で2年かかるところが六か月で終了になるので、脱毛完了までの期間を重視するのなら「SHR脱毛」はお勧めです。

VIO脱毛をお店でする場合は痛みはあるの?

デリケートゾーンは粘膜に近く皮膚も薄いため、他の部位に比べて痛みを感じやすいところですが個人差があります。

脱毛サロンで主に用いられている脱毛方法を痛みの少ない順から並べると(個人差がありますが)、「ハイパースキン脱毛」、「SHR脱毛」、「S.S.C脱毛」、「IPL脱毛」となります。

脱毛クリニックで使われるレーザーは、脱毛サロンで使われる上記にあげたどの脱毛方法よりも出力が大きいため、脱毛サロンよりもクリニックのほうが痛みの程度は大きいと言えます。

しかし医師の常駐しているクリニックでは、麻酔クリームや笑気麻酔といった麻酔を使用できるので、我慢できないほど痛みが強い場合は麻酔を利用することも可能です。(麻酔を利用する場合、別途料金がかかります)

医療系の脱毛で使われるレーザーには、「ダイオードレーザー」、「アレキサンドライトレーザー」、「YAG(ヤグ)レーザー」、「ハイブリッド」などがありますが、
痛みの少ないのは「ダイオードレーザー」になります。

痛みについては、脱毛する回数が進み、毛が薄くなっていくにしたがって痛みのほうも軽減されるので、最初の痛みがその後の施術でも毎回再現されるわけではないので安心してください。

肌が乾燥していたり、体調がすぐれないと痛みを感じやすくなることがあるので、施術する部位の保湿は意識的に行うようにし、体調管理にも気を気張るようにしましょう。

医療系もサロン系もお試しが可能なところもあるので、痛みについての不安がある人は一度施術を受けてみるのも手です。

またVIOは照射する面積が広くないので、痛みがあったとしても施術の時間は短いという点も考慮に入れておくとよいでしょう。

VIO脱毛をする前にしておくことは?

施術を受ける前にしておくこと

VIOにかぎらず、脱毛の施術を受ける前日か二日前にシェービングをしておく必要があります。

医療系であれサロン系であれ、照射する脱毛機器の出力に違いはありますが、毛根にダメージを与えることを目的にしているため、シェービングをしていない状態だと確実な照射ができなくなり、効果も失われてしまいます。

シェービングを忘れて行くと、サロンやクリニックによっては施術を拒否する場合がありますし、シェービング代をとられることもあります。

なかにはシェービングが無料のところもありますので、あらかじめ確かめておくとよいでしょう。

脱毛の施術そのものが肌へ負担をかけるため、シェービングを何で行うかも大事です。

ムダ毛の処理でもっとも利用されているカミソリは刃物であるため、どんなに丁寧にやっても考えている以上に肌の表面を傷つけています。

また、タンパク質を溶かす成分の入っている除毛クリームも、人によっては肌荒れを起こすことがあります。

毛抜きは毛穴から雑菌が入ってしまう可能性がありますし、施術のためには毛根を残しておく必要があるため勧められません。

施術前の自己処理において勧められるのは電気シェーバーで、電気シェーバーは顔や背中、デリケートゾーン専用のタイプも出ていて、いろいろ使い分けることができます。

電気シェーバーで処理したあとは、肌の乾燥を防ぐために、乳液や化粧水による保湿ケアを忘れずにして下さい。

その他の注意事項

施術を受ける前や施術を受けた当日に気を付けるべきこととして、「飲酒をしない」、「日焼けに注意する」、「運動や入浴に注意する」があげられます。

アルコール

アルコールは血行を促進する働きがあり、飲酒をすると、湿疹やかゆみが出やすくなります。

また、アルコールの脱水作用は肌を乾燥しやすくし、施術によってダメージを受けている肌の鎮静化にとってもよくないため、施術の前日はもちろん、肌の状態が落ちつくまでは控えるようにして下さい。

日焼け

施術に用いられる脱毛機器は毛根の黒い色素に反応するため、日焼けをして施術を受けると肌のメラニンにも反応し、効果が分散してしまうのみならず、炎症を起こす恐れがあります。

施術の前日や当日は日焼けには十分注意して下さい。

また、施術後も、肌の状態が安定するまでは、日焼けに注意する必要があります。

入浴や運動

毛穴の奥に光やレーザーを当てる施術によって、毛穴やその周辺はダメージを受けた状態になっています。

運動や入浴で毛穴の開くと、そこへ汗やお湯を通じて雑菌が侵入するリスクがあります。

体を洗うのはシャワーにし、その場合も、施術したところを強くこするのは避けましょう。

VIO脱毛で失敗しない方法は?

VIO脱毛で失敗しない(後悔しない)ためには、VIO脱毛におけるメリットやデメリットをはじめ、脱毛完了までに要する施術の回数や料金、期間等、あらかじめ知っておかなければならないことがたくさんあります。

しかし、一度脱毛してしまうと元には戻せないことを考えたときに、一番肝心なのはアンダーヘアのデザイン(どこまで脱毛するか)ではないでしょうか。

ワキや腕、脚といった場所はムダ毛を一部残して脱毛などということはあり得ませんが、VIO脱毛の場合、ハイジニーナのように完全に毛をなくしてツルツルにした状態だけでなく、
毛の残したかた(残した毛の形状)にいくつかのタイプがあるように、男性側のほうでも必ずしも全部の毛を処理する必要はないと考える人もいて好みは様々です。

VIOはツルツルのほうがいいという男性がいる一方で、ツルツルなことに驚く男性もいます。

それなりの関係の深さがないとVIOが見られてしまう状況というのはないことだと思われるので、脱毛する前に率直に聞いてみるのもいいかもしれません。

しかし、聞いた相手と一生を共にするとは限らないので、自分はどうしたのか、一般的に支持されているものがなんであるのかも考慮して決めたほうがよいと思われます。

VIOに関しては、ほとんど手を加えない人がいる一方で、完全に脱毛してツルツルにする人まで、他の部位に比べてもっとも個人差があらわれるところだといってもいいでしょう。

クリニックやサロンでは、どのように残すのか、どんな形にするのか、仕上がりのイメージについて相談できますので、じっくり検討して、納得のゆくデザインを手にしましょう。